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建築には、いろいろな様式があります。

私たち日本人は、日本というものを生来的に取り込んでいる以上、
遠い西洋の建築様式について、感覚的なもの会得したり、直観力や感性を磨くのは、簡単なことではありません。

時々、どうしても、日本的な組み立てに惑わされてしまいます。

こういった状況下では、自分の好きな様式の建物に固執するだけでなく、
一風変わった？違う様式建物を見ながら比較することも、勉強になることがあります。

例えば、この雑誌（2003年3月号TITLE）で取り上げられている
プラハにあるキュビズムの影響を受けたと見られている建物などは、
その良い例です。

これらの建物は、
地域的な関係で、西ヨーロッパとは違った、東欧の香りもする上、
それまでの古典的なデザインとは、まったく違っています。

しかし、そのような見た目に惑わされることなく、
建物が建物としてシステム的な成り立ちを見ると、おもしろいことに気がつかされます。

入り口の位置は、たいてい真ん中です。
柱の本数は、たいてい偶数です。

このように見ていくと、
その根底に流れる建物についての西洋の作法・文法・公式が、なんとなく透けて見てくるわけで、
そういうことが建物の意匠を見る上での、直観力や感性につながるのではないかと思われます。

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